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区分審理...裁判員のために裁判はある・・・のか?!

また、区分審理の裁判が行われる。


あるところに今、32歳になる男がいた。

 彼は約1年間で7軒の民家に侵入し現金など約2770万円相当を盗んだ。

 翌年、彼はある家に押し入り、現金など2300万円相当を奪い、その家の女性などにけがを負わせた。

 結局、男は逮捕され、先の窃盗は裁判官だけの審理で行われ、後の事件については強盗致傷で裁判員裁判で裁かれることになった。

 窃盗については1月17日初公判、男が起訴内容を認め結審したので、31日に裁判官だけで有罪か無罪かを決める。

 そして同じ裁判官が2月13日から予定されている強盗致傷の事件についての裁判員裁判で審理を進めるのである。

 このように複数の事件があった場合、「区分審理」と呼ばれる制度を導入し、最初の事件は有罪か無罪かだけを判断し最後の事件だけを審理と判決(量刑)を言い渡すようにした。

 今回の場合は窃盗は裁判官だけで審理し、有罪か無罪かを決め、次の裁判ではその裁判官と裁判員で強盗致傷の事件を審理し、量刑を言い渡すのである。

 仙台地裁で行われた区分審理は3件とも裁判員裁判で、最初の2件が有罪か無罪かの判断、最後の裁判員が量刑まで決めた。

 裁判員制度導入まで区分審理などなかった!
 なぜ区分審理が行われるか?
 ただただ、裁判員の負担軽減のためだけである。

 誰がために裁判はある?裁判員のために裁判はある...のか?!

 ところが、最初の裁判から裁判官は不動で替わらないが、裁判員は事件毎の審理にしか関われず、最後の裁判員が量刑にまで関わることになっている。

 結局、裁判官と裁判員とでは圧倒的な情報量に差が出る。
 裁判員制度はそれを是としているのだ。

 いや、公判前手続きで裁判官と裁判員ではそもそも情報量の差がある。
 密室協議の公判前手続きで裁判官は有罪・無罪の心証と検察官がどのような求刑を行うかまでの触感を得ている。
 ただでさえ、裁判員裁判は公判前手続きで裁判官と裁判員との情報格差があるのだ。区分審理はさらにそれに拍車をかける。

 判決まで関わる裁判員はそれまでの記録を読んで云々というが、素人があんな書類を読み込んでほいほいと判断なんてできるか! 結局は、それまでの審理に関わった裁判官の説明を聞いて(お説拝聴ともいうけど)、裁判官の意見に引きずられるのは自明のこと。

 今回の裁判は1月17日即日結審、裁判員裁判なら18日にも判決が出る勢いだが、裁判官だけの裁判なので、判決は31日。

 次の裁判員裁判では、31日の判決と公判前整理手続きによる裁判官が受けた印象に引きずられるのは目に見えている。

 制度推進側は「裁判官と裁判員の地位の対等性」なんて難しい言い方で、裁判官と裁判員が平等であるかのように言ってるけど、実際は全然違うじゃん。ここにも制度がインチキだって出てるよね。

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